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総会後、埼玉西部・土と水と空気を守る会河登一郎さん(エコ・リサ会員)よる記念講演が行われました。
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1. 実態はこうなっています
埼玉県内の3,000?を超える産廃ごみ山は、当会調査範囲で約150ヶ所あります。
3,000m3未満のごみ山、廃棄物を埋めた穴、谷間への不法投棄を含めると無数。実態調査による正確な事実の把握が必要です。 |
2. ごみ山による環境汚染と被害
産業廃棄物ですから、重金属類や化学物質など多くの有害物質が含まれています。鉛・カドミウム・PCB・水銀・6価クロム・硫化水素・砒素・アスベストなど。
特に鉛は、当会が採取した土壌92検体のうち4~5割が土壌汚染対策法の基準値を超えていました。
その他の公害:崩落・火災・悪臭やハエの大量発生など現実に起こっています。
地価の下落:土壌汚染対策法に基づく対策が必要な汚染地で、事業者が倒産・行方不明の場合など、地権者にも責任が及び、地価は周辺地も含めて下落します。地主の自己負担でごみ山撤去した例もあり、経済的被害は大きいです。
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3.ごみ山は何故できるのか
埼玉県は首都圏からの交通の便が良く、比較的平地林が多い:実態把握・監視体制・行政指導が極めて不充分です。詳しくは下記5.参照。
法令上の不備:実態上は中間処理(破砕・圧縮など)でも、@自社処分、A有価物と
説明すれば本来必要な許認可対象から外れ、事実上の無法状態になります。
受入側の経済的要因:@森林の経済価値(材木・薪・炭など)の低下、A休耕田、B固定資産税や相続税負担などのため、「資材置き場」「農地改良のための盛土」になりやすい背景があります。 |
4. 当会の活動
詳細はホームページをご参照下さい:http://www3.airnet.ne.jp/dioxin/
前身は「公害調停をすすめる会」:1998〜2003年にわたって所沢周辺の産廃焼却炉を止める目的で公害調停を実行しました。
多様な運動の成果として焼却炉は激減しましたが(64炉→6炉)、焼却以外の中間処理(特に破砕と圧縮)は激増し、違法認可・違法操業・不法投棄が目立つため、実態監視・調査・分析・行政への報告・政策提言・訴訟(訴訟支援)・情報発信など行っています。 |
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5. 埼玉県の対応
法的には多様な手段と権限が県には認められています:立入検査・行政指導・改善命令・措置命令・代執行;最も有力な権限は「許認可権」です。
実態は、@緩やかな口頭指導など実効に欠けるケースが多く概して甘い、A限られたスタッフで全県に広がる産廃施設を監視し、ごみ山の実態を正確に把握することは不可能に近い。地方分権・許認可権限の市町村への委譲をもっと積極的に進め、市町村も前向きに検討すべきです。
撤去など対策費は巨額で誰が負担すべきかも大きい問題です:多くの場合、直接の責任者たる事業者は行方不明・破産などで負担能力がなく、排出事業者や地権者にも負担責任はありますが、現実問題として行政が負担する場面が多く、事業者が<捨て得>し納税者が負担する不公正な結果になります。但し、行政にも汚染を招いた責任の一端はあります。
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これが有価物?狭山市(2007)
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草木が生えて山?に。手前の田んぼへの影響が心配。熊谷市中条(2006年6月)
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埼玉県でも数年前からごみ山撤去の動きが見られ、年間4〜5件程度のペースで対策を講じ始めています。対策の内容は、一部撤去・覆土・崩落防止・通気管(土壌中のガスを排出!)・植生などです。これでも一歩前進と考えるか、中途半端な対策では意味がないと考えるか…完全な対策でないことは明らかですが、事前防止に比べて事後対策は経費面でも実行面でも格段に困難を伴うため、早い段階で防止することが重要です。県民の協力が有効です。
三芳町の長島総業のごみ山対策費用の分担は以下のとおりでした。
撤去量7千トン=ごみ総量65千トンの11%だけで費用総額(百万円)127:分担は埼玉県(県民)50;けやき基金27;三芳町25;地主25。本来負担すべき事業者・排出業者には請求できないので負担はゼロ。事後対策の限界です。 |
6. 今後の課題:諸悪の根源はごみが多すぎること
最大の課題は発生抑制で、特に拡大生産者責任(EPR)が重要です。「容リ法」以外の「リサイクル諸法」や「循環型社会基本法」の抜本的な改訂を含むすべての廃棄物対策としてEPRをベースとした「ごみを減らす仕組み」つくりを国民運動として推進することが不可欠です。
ごみ山の事前対策としては、@産廃物の県内流入規制:総量規制;流入税など、A基準違反・違法操業・不法投棄・違法許認可の監視、B汚染の実態調査も有効です。
市民・市民団体と行政;議会;市民団体同士の建設的な関係へ:
(1) 市民(団体)と行政:<癒着か非難>ではなく<緊張感のある協働>へ
(2) 市民(団体)と議会:<行政のチェッ
ク機能充実のために市民の知見を活用する効果は大きい>
(3)市民(団体)同士の協力:<違いを引き算>ではなく<共通点を足し算>へ。
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