生ごみの有効利用と循環型農業の試み(No2)
土淵 昭
3. 醗酵して肥料を作る方法
3-1. 最も環境負荷の少ないやり方
(1) EMボカシを利用する方法
 外側が蓋付きのバケツになっていて、内側にザル状の容器がある、二重容器を使用し、EM菌、(Effective Micro-organisms)と言う約80種類の有効菌群を使って、生ごみを嫌気醗酵させて肥料化したものを、野菜栽培やその他の肥料にして使うと効果がある、と言われています。(二重容器は余分の水分を切る為のものです。)
 ただ、EM菌の信奉者の中には、一種の[信者]みたいな人が居られ、EM菌の原液をガソリンに混ぜて使うと車の燃費が上がる、とか、液を薄めて飲むと万病に効く、などと言う人も居ます。
 私も原液を購入し糠に混ぜて醗酵させ、いわゆるEMボカシを作り、4年位使いました。(ボカシの作り方は省略します)
使い方で最も気をつけるのは、生ごみにボカシをまぶしてバケツに入れた後、ポリシートで表面を覆い、出来るだけ空気を遮断する事です。そうしないと雑菌が繁殖して臭くなります。勿論、バケツの蓋は普段密封して置きます。
 バケツは2個用意し、1〜2週間生ごみを入れてバケツが一杯になったら次のバケツに入れます。初めのバケツは1週間以上そのまま置いて嫌気醗酵を継続させてから畑に入れるよう、説明書に書いてあります。
 私の経験では、畑に入れる直前でも、内容物は丁度糠みそ漬けのような状態で、柔らかくはなっていますが、殆ど形が残っています。臭いはそれほど強烈ではありませんが、すっぱい匂いがします。
 この状態で畑にいれ、野菜の種を撒いたり、苗を植えると大抵失敗します。(説明書では30pくらい離して使う、となっていますが、私の場合はそれでも殆ど失敗しました。)少なくとも1カ月から2ヶ月経って、入れた生ごみが分解して消えて見えなくならないと種を撒けません。結局生ごみを分解してくれるのはEM菌ではなくて、畑の中にある土壌菌やみみずなどの小動物、と言うことになります。
 したがって、狭い家庭菜園などで、前の作物を収穫後、直ぐに次の作物を作るための肥料には向きません。
 利用方法は、果樹の周り(根元から1m以上離して)入れる(この場合は果樹が痛む事は無い)とか、落ち葉堆肥を作るときに使うと効果的です。
 私の経験では、EM処理は「生ごみをあまり臭くなく数週間保管するのに都合が良い」以上の効果は認められませんでした。私の家庭菜園が家の直ぐそばにあるならば、何もEM処理しなくてもコンポスターに入れるか、落ち葉堆肥づくりに使うか、毎日直接生ごみを畑に入れて埋めてしまいます。
 
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