「おえかき和尚 うた日記」 書籍判
A5判、縦書き 130頁 定価600円(税別)
 
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土手遊びのことなど     平成十年九月十九日
 今日、朝刊の地方版に長須房次郎先生がカラー写真で大きく載っていた。先生は、私は中学二年の時の担任で、理科の先生だ。当寺から、トンボや植物の研究者として、専門的な活躍をされていた。先生が発見した新種のトンボなどいくつかニュースになっていたと記憶している。
 新聞の記事は、そういった長年の研究者としての人物紹介が中心となっていた。近年は、アマチュアの方に、フィールド・スタディの案内役もつとめておられるようだ。紙面の先生の写真は、江戸川の河川敷で、背の高いススキやヨシの原っぱを背景にして、カラーで撮られていた。私は先生のなつかしいお姿とは別に、河川敷のその場所に、妙に興味をひかれた。
 私も、子供の頃の昆虫狂いの時期、よく、中川や江戸川の河原へと足をのばした。私の目当ては蝶一ぺんとうであった。土手にはシジミチョウなど、比較的小型のチョウが多い。
 幼稚園にたずさわるようになってからは、江戸川の河原や土手に園児たちをバス遠足につれていった。土手でバッタなどの虫とりをしたり、ダンボールで坂をおすべりして遊ばせた。何年かして、トイレがないことが問題となり、バス遠足の行き先は公園に変わった。
 土手あそびは子供の頃のなつかしい思い出だ。
 アシヨシ・アシヨシ・アシっぱら………
先生の記事を読んだ朝から、そう口ずさんでいるうち、リズムのある詩がうかんだ。子供の頃、ススキやアシを素手でとうろうとして、鋭い繊維で思いのほか手を深く切ったことまで思い出した。

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 あし  よし
『葦 葭』

あしよし あしよし
よしずができるの どっち

あしよし あしよし あしっぱら
よしきり はをとぐ どっち

あしよし あしよし あしっぱら
きゅうこうでんには そぐわない

あしよし あしよし あしっぱら
がまのあにきは ちかづくな


あしよしあしよし きをつけろ
こがらし ふくころ くるんじゃない

こぞうの てくびを かききるぞ