房ちゃんの自然発見

1月19日更新
No.10
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文・写真/長須房次郎
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〜 関宿橋とその付近 〜
   
江戸川に架かる関宿橋

「おふなばし」〜西関宿と関宿町(平成15年6月、野田市に編入)の間の江戸川に架けられた橋(川につないだ船の上に板を載せた橋)をこう呼んでいました。この橋は大雨が降ると片付けられました。関宿橋(長さ389m、幅6m)が完成し、いつでも安心して行き来できるようになったのは昭和38年(1963)のことでした。この関宿橋は海(東京湾)から57qの地点にあります。

江戸川に架かる関宿橋
関宿橋と「埼玉県中川上流排水機場」
 今回は冬の関宿橋とそのの付近を紹介いたします。
関宿橋の幸手側の近くには、中川が増水したとき、江戸川に放流するための施設「埼玉県中川上流排水機場」があります。
関宿橋と「埼玉県中川上流排水機場」
枯蘆の群生する江戸川河川敷
枯蘆の群生する江戸川河川敷
江戸川河川敷は一面枯蘆(かれあし)で覆われています。蘆はヨシのこと、日本全土の湿地、河川、池沼などで大群落をつくります。古来日本のことを「豊葦原瑞穂国(とよあしはらのみずほのくに)」と言っていたことからも昔からヨシが日本全土に分布していたことが分かります。最近は水質浄化のはたらきがあり、役割が再認識されています。ヨシの若芽は食用になるので「葭(よし)」、穂を出さない長大なものは役にたたないので「蘆(あし)」葉が枯れ茎も硬くなると葦簀(よしず)や簾(すだれ)などとして利用できるので「葦(よし)」と名前も変化に富んでいます。俳句では四季を通して蘆で詠まれています。
 
2〜3mもある枯れたヨシ
葦の茎の管を通して天井を見て、天井全体を見たと思い込む。自分の狭い見識で広大なことについて勝手な判断をすることのたとえとして「葦の髄から天井を覗く(見る)」という諺があります。
「枯蘆やはたはたと立つ何の鳥」という寺田寅彦の俳句がありますが、雀や鶺鴒(セキレイ)、鶫(ツグミ)などが見られます。
2〜3mもある枯れたヨシ
《関宿橋付近にて1月16日撮影》
 
 
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