房ちゃんの自然発見

2月17日更新
No.11
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文・写真/長須房次郎
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〜榛の木並木 〜
   
榛の木並木

【榛の木(ハンノキ)並木】
 この榛の木並木は、立春を過ぎた快晴の2月13日、権現堂堤と中川の間に残っている権現堂廃川敷地内で撮影したものです。
 ハンノキはカバノキ科ハンノキ属の落葉高木で、湿った低地や低山地の河川沿いに生える植物で、関東地方では稲架木(はざぎ)として植えられる平野の風物詩でした。水田地帯の幸手市にもたくさん植えられていました。キヅルシやハンデンのほか、土木、木材、燃料などにも利用され、人々のくらしに密接に関係した樹木でした。 平成3年(1991)には「天神神社の杜と榛の木並木」が幸手八景の一つに選ばれるほど珍しくなってしまいました。

   
【花をつけたハンノキの枝】
 花は2〜3月、葉の出る前に咲きます。雄花序は前年の枝の先に2〜5個つきます。
 はじめは直立していますが、開花時には長く尾状に垂れ下がります。黒褐紫色で長さは4〜7pあります。
花をつけたハンノキの枝
ハンノキの花序と果穂 【ハンノキの花序】(左)
 雄花序が尾状に垂れ下がっています。この日花粉を出していました。
 雌花序は雄花序の下の方に1〜5個つきます。3〜4oですから遠くから目につきません。色は紅紫色で花被はありません。

【果穂】(右)
 果穂は長さ1.5〜2pの卵状楕円形で、10月に成熟し、翌年の春まで残っています。

 
◆ハンノキは県の蝶に指定されているミドリシジミ(シジミチョウ科)の食草です。6月から7月の夕方、羽を緑色に輝かせて飛び交う蝶です。 今年の6月中に観察会を計画したいと思っています。
   
 

〜高須賀池とその周辺〜
   

【高須賀池のカイツブリ】
カイツブリは「ムグッチョ」の別名で呼ばれている水鳥で、市内各地の池や沼、中川でも見られます。留鳥で、周年生息しています。繁殖期には雌雄のつがいで生活し、秋冬の非繁殖期には小集団を作って生活しています。雑食生で小魚や水生昆虫などのほか、植物質なども食べています。この写真では2匹で泳いでいるのが波の様子から分かります。ここにはシラサギやカワウも飛来しています。

高須賀池のカイツブリ
   
オオイヌノフグリ

【オオイヌノフグリ】
 真冬でも日当たりのよい道ばたや土手の南斜面などで見かける青紫色の可憐な花、その名はオオイヌノフグリです。果実の形が犬の陰嚢に似ているところから名付けられました。原産地は西アジアからヨーロッパで、日本へは明治の中ごろ (1887年)帰化し、今では全国に広がっています。「星の瞳」と呼んでいる地方もあります。もともと日本にあったイヌノフグリ(葉が小型で花は小さく淡紅紫色)が最近、幸手地方でも見られなくなってしまいました。もし発見したらお知らせください。

   

【ノグルミの熟した果穂】
 池に近くのイチョウと並び立っている落葉樹、果穂が幾つもついています。果実はすでに熟して落ちています。ノグルミ(野胡桃)の果穂です。花期は6月どんな花が咲くかぜひ見てください。

ノグルミの熟した果穂
   
鉄橋工事 東武日光線

【鉄橋工事 東武日光線】
今、架け換え工事の進んでいる4号国道行幸橋の上流にある東部日光線の鉄橋の改修工事が行われています。中川の川幅が広がるために・・・。電車を止めずに工事を進めるって素晴らしい技術ですね。

 
 
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