厳冬の一日、高須賀池を訪ねてみました。葉を落として寒さに耐えている冬木に巻き付いている植物が目に付きました。
植物の名前はキヅタ(木蔦)、冬でも葉が落ちないので、フユヅタ(冬蔦)の別名があります。俳句ではツタ(蔦)が落葉するのに対して、冬も青々としているので「冬蔦」が冬の季語になっています。 |
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【キヅタが枝先までよじ登っている木】
18年1月30日撮影 高須賀池畔にて
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キヅタ(ウコギ科)は常緑のつる植物で、気根(空中にのび出した根)を出して、樹木や岩の上などにはい登り、大きいものは太さが直径6センチ以上になります。
他の草や木をよじ登る植物は、寄りかかり型、巻きつき型、鈎かけ型、巻きひげ型、付着型の五つのタイプに大別されますが、キヅタは付着型です。 |
【幹に付着しているキヅタ】
18年1月30日撮影 高須賀池畔にて
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日陰でも直射日光下でも良く育ち、10〜12月になると枝先に散形花序をだし、直径約1センチの緑黄色の花を多数つけます。果実は直径8〜10ミリ、ほぼ球形で、はじめ赤紫褐色ですが、翌年の5〜6月に紫黒色に熟します。
幸手市域ではケヤキ(欅)ムク(椋)エノキ(榎)ハンノキ(榛の木)などの樹木にはいの登っているキヅタが見られます。
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【幹に張り付いているキヅタ】
1月30日撮影
権現堂中川畔のハンノキ
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【未熟なキヅタの果実】
1月30日撮影
権現堂中川畔のハンノキ
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【他の木にからみつくキヅタ】
1月30日撮影
権現堂中川畔
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オモト(ユリ科)は日本の代表的な観葉植物。園芸品種が多い。関東地方以西の西日本と中国に分布。暖地の林床に育成する。花は5月、果実は晩秋に赤く熟し2月頃まで見られる。中国名で「万年青」 |
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【ピラカンサ】
元幸手東小学校付近にて
2月2日撮影
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ピラカンサは刈り込みに耐え、花と果実が美しいので生垣にも良く使われています。日本ではタチバナモドキ、トキワサンザシ、ヒマラヤトキワサンザシなどが栽培されており、これらを総称してピラカンサと呼んでいる。
赤い実をつけているピラカンサはトキワサンザシ(常盤山櫨子)Pyracantha coccinea
(常盤山櫨子)。西アジアの原産で明治の中頃渡来。園芸品種は多数ある。常緑低木で、枝の変形した刺がある。バラ科
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タマサンゴ Solanum pseudo-capsicum
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タマサンゴ(ナス科)はブラジルの原産で、明治中期に渡来、観賞用に栽されているが、野生化したものが見られる。夏から秋にかけて白い花をつける。果実は直径1センチの球形で黄色〜赤色に熟す。常緑の小低木。別名フユサンゴ(冬珊瑚)。
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【タマサンゴ】
幸手市東2丁目地内にて
2月2日撮影
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マサキ(ニシキギ科)は海岸近くの林に自生し高さ2〜6メートルになる。6〜7月に緑白色の花をつける。果実は11〜1月に紅色に熟す。生垣にされる。
葉が常緑なので、真青木(まさおき)からなまったという説があるがはっきりしない。 |
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*こちらは終了しました*
◆お知らせ◆
講演会
『トンボのお話』
野草とトンボの研究家長須房次郎先生に、久喜市付近で見られるとんぼについてスライドを使って紹介していただくことにしました。
改めて郷土の自然について興味と愛着を持つチャンスになればと思っております。お誘いあわせの上、ご来場をお待ちしております。 |
と き: |
2月11日(土)
午後1時30分〜3時30分 |
ところ: |
ふれあいセンター久喜 会議室1〜4 |
講師: |
長須房次郎先生 |
主催:「久喜市市民大学交友会」
お問合せ: 松村 21-0118
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野草写真展
久喜自然観察クラブ(長須房次郎会長)では、一人でも多くの皆さんに身近にある野草に親しんでもらいたいという願いで、会員が撮影した、久喜市およびその周辺の野草60点を展示致します。皆さんのご来場をお待ちしております。
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と き: |
2月7日(火)〜13日(火)※9日を除く
午前9時〜午後8時
※7日は午後1時〜
※13日は午後1時まで |
ところ: |
久喜市中央公民館1階ロビー
0480-21-1550 |
主催:「久喜自然観察クラブ」 お問合せ: 藤浪 22-3708
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