トンボ・野草研究家の長須房次郎さんが幸手近郊の自然を紹介

No.52 -8月7日更新-
梅雨どきの自然
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 今年は6月14日梅雨入り宣言された翌日から連日真夏のような暑さが続きました。
しかし、6月下旬から本格的な梅雨模様となり、7月8日から15日までの夏祭りも雨、そして8月2日ようやく梅雨明けとなりました。わが家では7月8日夜、月下美人が咲きました。今回は長かった梅雨どきに出会った自然の一部を紹介します。
大島新田調節池

 ここは、倉松川が増水した時に一時水を蓄えておく貯水池。幸手市と杉戸町にまたがって作られているこの調節池に大島新田川によって倉松川の水が入ります。
 この写真は台風4号が駆け抜けた翌朝10時過ぎに撮影したもの。雲の様子から台風が去ったあとの感じが分かります。左前方には濃紺の筑波山も見られ、池の周囲には釣りを楽しむ人も見られます。
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大島新田調節池
幸手市戸島 7月16日撮影
 
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ゲッカビジン(月下美人)サボテン科
7月8日21:41自宅にて撮影
 月下美人はメキシコ南部の原産。夜半に美しい花を咲かせることからこの名がつきました。花はさっと湯通しして酢じょうゆなどで食べるとねばりがあって美味しく、わが家もこうしていただきました。台湾ではスープに用いられるということです。
   
トンボの楽園〜杉戸町の遊水池〜
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 昨年、絶滅危惧T類のオオセスジイトトンボの生息が42年ぶりに確認され、話題となった杉戸図書館近くの遊水池を何回か調査したところ、今年も多数生息してることが確認されました。ここには20種類以上のトンボが生息しており、いつまでも残しておきたい所です。今年、新たに絶滅危惧T類のオオモノサシトンボの生息が確認され、ベニイトトンボと併せ絶滅危惧種が3種も生息している貴重な場所、まさにトンボの楽園。ハスの花は台風4号のため昨年より見劣りしますが・・・。
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ハスの花咲く遊水池
杉戸町杉戸地内
7月22日撮影
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オオセスジトンボの捕食
杉戸町杉戸の遊水地
7月22日撮影
   
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休止しているチョウトンボ
杉戸町杉戸の遊水池
7月22日撮影
 チョウトンボは幸手付近では一時、ほとんど見られない時期がありましたが、ここ数年各地で見られるようになりました。真っ黒な体に黒っぽい金緑色あるいは紫藍色にきらめく大きな翅を持つチョウのようなトンボ。未熟な個体は羽化水域の近くの林地などに集まり。樹冠の上や空けた空間をゆっくりと旋回飛翔する。青空をバックに群れ飛ぶ姿は見ごたえがあります。
   
 マイコアカネは小型のアカトンボで、平地や丘陵地の挺水植物が繁茂する池沼に生息するが産地は限られています。成熟すると♀は橙褐色ですが♂は顔面が青白くなり、体が鮮やかな赤色になります。和名は顔の白さと赤い体色、可憐な体つきを今日の舞妓に見たてて名付けたといわれます。
 このほか、1ヶ月余の期間にベニイトトンボ、クロイトトンボ、コシアキトンボ、ギンヤンマ、シオカラトンボ、ノシメイトトンボ、ナツアカネ、ショウジョウトンボ、チョウトンボなどが羽化したのを確認できました。
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羽化間もないマイコアカネ
杉戸町杉戸の遊水池
7月22日撮影
   
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モートンイトトンボ
鷲宮町八甫南  7月9撮影

≪モートンイトトンボも健在≫


 埼玉県東部地方では絶滅か?と思われていた絶滅危惧U類にリストアップされているモートンイトトンボが久しぶりに鷲宮町で確認されたのは平成13年のことでした。その後毎年確認、今年も6月に生息を確認できました。
 
渡良瀬遊水地で出会った植物
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 7月8日幸手自然愛護会主催の「ふれあいウォーク」を渡良瀬遊水地でし実施しました。個々で見かけた野草の一部を紹介します。(6月29日事前の実施調査)
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ハナムグラ アカネ科
絶滅危惧種
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ノジトラノオ サクラソウ科
絶滅危惧種
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ガガイモ ガガイモ科
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ヤブカンゾウ ユリ科
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イヌゴマ シソ科
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ホソバオグルマ キク科
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シロバナタカアザミ キク科
   
 
   
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