トンボ・野草研究家の長須房次郎さんが幸手近郊の自然を紹介

No.68 -12月4日更新-
小春日和の怪物?2題
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 11月13日木曜日、6日ぶりに晴れました。小春日和の温かい日になりました。この日、幸手市周辺の「草木の紅葉」撮影のためカメラ片手に出かけました。ところが、予想もしなかった怪物? に出遭いました。今回はこの怪物を中心に紹介致します。
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≪空の巨大な怪物≫

 幸手市立西中学校付近に来たとき、巨大な怪物?が澄み切った秋の空に…。恐る恐る近づいてみると、高圧線の鉄塔がその本体でした。この鉄塔に一体何が起こったのか?2日間にわたって調べてみました。
巨大な怪物君の頭の部分(高圧線鉄塔の上の部分)
 11月13日13時31分撮影幸手市長倉地内にて
 鉄塔の下に近づき、見上げてみると、数人が鉄塔の中で、一人は地上で作業をしていました。
しばらく、作業の様子を見ていました。そこに、この工事を担当しているという、建設塗装工業株式会社の鉄鋼部事業課の下田竜也さんがお見えになりました。下田竜也さんに、この工事の内容をお聞きして、怪物の全容が分かりました。
 この鉄塔は、東電の高圧送電線(小北線)の鉄塔で、高さは53メートル、鉄塔上部の送電線は15万4千ボルト、下部の送電線が6万6千ボルトということでした。鉄塔は雨曝しですから、ほぼ10年ごとに塗装しているということでした。 「そんな高圧線の近くで大丈夫?」とお聞きしたところ、「送電線の片側の送電を中止して作業をしてるんですよ」、と、いうことでした。そう言われて、よく見たところ、作業のために覆われているのは片側の部分だけでした。
 それにしても、53メートルという高い空中で作業するって大変なことですね。こうした方々が送電線を守ってくれるので、私たちは安心して電力が使えるのですね。
 
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巨大な怪物君?の全貌(高圧線鉄塔の全体)
11月13日13時30分撮影幸手市長倉地内にて
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巨大な怪物君の上半分(高圧線鉄塔の上部)
11月13日13時44分撮影幸手市長倉地内にて
 上の写真を見ると、覆われているのは、向かって左半分だけということがよくわかります。11月14日の午後、この鉄塔の上部の覆いは取り払われ、鉄塔内では、数人の方が作業をしていました。塗装のために使用したものを取り払っているようです。 その様子は、左下の写真「 高圧線鉄塔での作業」で分かります。11月14日午後2時39分には、右下の写真のように普通の高圧送電線の鉄塔に戻っていました。
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高圧線鉄塔での作業
11月14日13時32分 幸手市長倉地内にて撮影
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何もなかったように元どおりになった
高圧送電線の鉄塔
11月14日13時39分 幸手市長倉地内にて撮影
 
≪地上の小さい怪物≫
 空の巨大な怪物に出遭ったその日、久喜市内の林下で 今度は写真のよう小さな怪物? 植物に出遭いました。こんな植物見たことありますか?調べてみると それは、冬緑性の多年生シダ植物でハナヤスリ科の「オオハナワラビ」でした。シダ植物ですから花は咲きません。穂のように出ているのは胞子葉。手で触ってみたら粉が飛びました。この粉は胞子、もうすっかり熟していたのです。
 オオハナワラビは山地林下のやや湿ったところに生育し、県内では県中央部を中心に見られ、秩父地域や東部地域でもまれに見られます。幸手・久喜市周辺ではあまり見られません。この写真はオオハナワラビの生育地、久喜市青毛の武井さん方の林下で撮影したものです。
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オオハナワラビ
11月13日久喜市青毛にて撮影
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オオハナワラビの胞子葉
11月14日久喜市青毛にて撮影
 写真左は、緑色の栄養葉と胞子葉がついいるオオハナワラビの全体がわかります。
右の写真は、胞子葉だけをうつしたものです。なお、この写真撮影にあたっては武井征夫さんに大変お世話になりました。
 
 
幸手市域の木々の紅葉
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 11月13日に幸手市周辺の草木の紅葉を撮影しました。樹木も草もそれぞれ独特の色合いをだしているのが分かります。「草紅葉」という言葉がありますが、今回は野の草の色づいた様子もご覧下さい。
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ユリノキの街路樹
鷲宮町にて撮影
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イチョウの街路樹
幸手市香日向にて撮影
 
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ユリノキ
鷲宮町にて撮影
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トウカエデ
幸手市桜泉園 グランドゴルフ場にて撮影
   
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ニシキギ
鷲宮町にて撮影
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ケヤキ
幸手市中川崎にて撮影
 
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ホソアオゲイトウ
幸手市長倉地内にて撮影
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ヒメガマの花穂
久喜市吉羽地内にて11月3日撮影
 
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水田のなかのキクモ
鷲宮町休耕田にて11月12日撮影
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デンジソウ
鷲宮町デンジソウ自生地にて11月12日撮影
 
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