トンボ・野草研究家の長須房次郎さんが幸手近郊の自然を紹介

No.60 -4月1日更新-
幸手市内の圏央道は、今
 
 「田んぼに杭が林立」という見出しで、昨年3月「房ちゃんの自然発見(No47)でお知らせした地域はどうなっているかしら? 今年、3月下旬に訪れてみました。
杭の林立していたアスカル幸手の近く,圏央道の予定地では高架橋をつくる工事が進められていました。圏央道(首都圏中央自動車道)は、都心から半径40〜60キロの位置に計画された総延長300キロの高規格幹線道路。そのうち、県内を走るのは58.4キロ、九つのインターチェンジ(IC)のうちの一つが幸手IC(仮称)。
今回は、アスカル幸手の東方向にある圏央道予定地で進められている高架橋をつくる工事とその周辺で見られた春の野草を紹介します。
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高架橋をつくる工事現場
3月27日 幸手市平須賀地内にて撮影
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ずらり並んだ高架橋の下部(橋脚)
3月27日 県道惣新田幸手線から北方向を望む
 
 高架橋工事の周辺で見られる野草
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カントウタンポポ(関東蒲公英)
3月27日
幸手平須賀県道惣新田幸手線にて撮影
 キク科の多年草で、在来のタンポポ。普通日本タンポポといわれますが、最近ほとんど見られなくなりました。花期は春。周辺や道端など定期的に草が刈り取られる草地に生育し、他の草におおわれる夏は、葉を枯らして休眠します。
最近見られるタンポポは外来種のセイヨウタンポポで、ほとんど1年中花を咲かせます。英名ダンデライオンは「ライオンの歯」の意味で、ギザギザした葉の形からきています。葉も花も食用に、天ぷらや酢のものにして…。根はタンポポコーヒーに。薬用としても使われます。
   
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シロバナタンポポ(白花蒲公英)
3月27日
幸手平須賀県道惣新田幸手線にて撮影
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ウスギタンポポ(薄黄蒲公英)
3月27日
幸手平須賀県道惣新田幸手線にて撮影
 シロバナタンポポは本州(関東以西)四国、九州に分布する在来種ですが、この10年来、幸手付近でも各地で見られるようになりました。ウスギタンポポは本州中部以北にみられる種。この町で見られるのは珍しいのでここに紹介します。
 
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タネツケバナ(種漬花)
 アブラナ科の1〜2年生草。この花が咲くころ種もみを水に漬けることから種漬花の名前が生まれたといわれます。舗装された道路にて3月27日撮影。
 
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ボロギク(野襤褸菊)
 キク科の1〜2年生草で、明治の初め(1870年ごろ)ヨーロッパから渡来した帰化植物。荒れ地に普通。市内どこにでも見られる植物。ここでは舗装の割れ目からでて花を咲かせていました。スズメノテッポウ、タネツケバナ、オオアレチノギクも一緒にでていました。3月27日撮影。
 
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ホトケノザ(仏の座)
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ヒメオドリコソウ(姫踊子草)
 写真左のホトケノザ(シソ科)は、畑地に多い2年草。図鑑には、花期は4〜6月と書かれていますが幸手周辺では年中みられます。対生する葉を花の仏様の台座と見立ててホトケノザ。春の七草の仏の座ではありません。写真右のヒメオドリコソウ(シソ科)は、ヨーロッパ原産の2年草。日本に帰化した最初の記録は明治26年。幸手周辺では10数年前から急激に増加、今ではいたるところで見られます。日当たりのよい場所では1月から開花します。ホトケノザに似ていますが、葉は細かいしわが多く、ハート形で上方のものまで柄があり、枝先の葉が紅色をおびるのでみわけられます。
 
 
◎幸手駅周辺は今◎

 幸手駅東口の駅前広場の工事が終了、3月14日にはテープカットが行われました。いま、県道停車場線の拡張整備工事が行われています。 駅前広場の写真と、停車場線の拡張整備工事の様子を紹介します。

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幸手駅前広場
3月29日13:31撮影
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工事中の県道停車場線
3月29日13:31撮影
 
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