思い切ったごみダイエット施策でストップ!地球温暖化!
講 師 日本テレビ報道局ディレクター 萩原弘子氏  
ワールドカップサッカーをチャンスにしてごみを減らそう

 埼玉県はごみ問題が進んでいる地域だと思うが、最近、東京はごみの有料化に向けて動き始めており、東京に負け始めている。また、韓国では「1回用品使用規制」の法律が出来て使い捨てを禁止し、ごみはすべて有料にしたので、20%減ったとのこと。
 今年はワールドカップサッカーが日韓共同で開催されるが、フーリガン対策は練っていてもごみ対策はまだ何も検討されていない。フーリガン対策として、飲料容器は缶やびんが禁止になると思うが、ペットボトルは許可になるかもしれない。しかしその回収のことを考えて、飲み物はカップ販売とし、カップを「デポジット制」にして回収すればフーリガン対策にも、ごみ対策にもなるので、埼玉エコ・リサイクル連絡会で是非提言して欲しい。

環境問題は規制と誘導で
 私は今までに「ごみが地球環境を破壊する」事を何十回も報道してきたが、ちっともごみが減らない。モラルに訴えるだけでは限界がある。環境問題を推進するには「規制と誘導」が大切。台湾ではペットボトルの回収率を70%以上にならなければ、デポジット制にするか禁止する、と決めたためデポジット制になった。日本の回収率は30%しかない。また、スウェーデンでも同様に缶をデポジット制にしている。また、ごみは有料化にすることが大切。有料化にすれば過剰包装でごみの出るものは売れなくなる。
ウソ情報に踊らされない
 日本ではアルミ缶の回収率は80%といっているが、業界の発表で信憑性がない。別の機関の調査によると回収率は50%くらいしかなかった。ウソ情報に基づいてデポジットにする法律を妨害している。第3者機関のデータが必要。また、まちづくりで、「高層住宅は文明の証」というような情報が流されているが、ヨーロッパでは高層ビルはごく一部だし、アメリカでも住宅街は高層ではない。むしろ高さ規制を下げてきている。
ドイツの焼却炉は55ヶ所だが、日本は1600ヶ所もある。だから燃やすのはやめよう、と言う言い方があるが、ドイツやスウェーデンの焼却炉はきわめて巨大で、そこで発電をしてエネルギーを回収し、お湯を家庭に配管し暖房に使っている。もちろん「ごみを徹底的に減らす努力」をした上でどうしても出てくるごみについては燃やすことも必要。
(報告者 土淵 昭氏)
見えない危険を無くそう
スウェーデンでは石油に炭素税を掛けた。その結果、発電は木の枝などを利用するのが増えた。「規制と誘導」また、生ごみや畜糞によりメタンガスを発生させて利用している。
メタンガスは市内を走るバスの半分が使用している。石油には微量の水銀があって燃やすことにより水銀の放出につながる。また、蛍光灯の水銀は徹底的に回収する必要がある。日本ではインフルエンザの注射液の防腐剤として水銀が入っている。環境中に放出された水銀は、やがて魚に入って食卓にのぼることになる。自然素材を利用して、地下資源はできるだけ使わない、撒き散らさないようにしよう。
(報告者 土淵 昭氏)

左から
埼玉県環境防災部 柴崎猛夫氏
エコ・リサ高木会長
(社)日本青年会議所ブロック協議会 高橋祐介会長

埼玉エコ・リサイクル連絡会 高木康夫会長 開会挨拶(要約)
450万年前に人類が誕生して以降地球人口は、紀元元年ごろ約1億人、産業革命のころ約5億人でしたが、食料生産や流通が進歩した事でその後急増し20世紀の初めには16億5千万人、現在60数億人、今世紀末には100億人になるだろうとの予測もされています。
 今年は世界的なスポーツイベントであるワールドカップも開催され、多くの人が集まればそれに伴い消費も拡大します。地球温暖化を防ぐためにもよりよい循環型社会を構築しなければなりませんが、その輪は人口に比して大きなものを作らなければなりません。2002年はいろいろな意味で自分たちの地域を振り返るチャンスなのではないでしょうか。
 本日のエコ・リサ交流集会は、ゴミ処理や消費生活、住宅といった私たちの一番身近な視点から切り出してまいります。人が地球という大きな船で共生していく為にはまず、自らの生活をそれぞれが自覚する事だと思います。交流会がそんなきっかけの一助になればと願いご挨拶とさせていただきます。
 
 
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