明日のごみ処理方法は?
―埼玉のごみがわかった― |
―埼玉県下の自治体焼却ごみの実態について報告 |
埼玉のごみ内容組成解析についてエコ・リサ副会長竹村元宏氏より―
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この1年の作業の成果と意味合いを報告した。従来各自治体のごみ内容資料は計算方法に欠陥があったり不統一であったりして、組成別の排出処理量が正しく示されていなかった。これをより実態に近い数値を得る手法を示し、県全体の資料を計算し直した。この解析方法の採用を訴えること、このデータをいかに活用するかが今後の課題である。
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同町はごみとその他の可燃物をすべて堆肥と固形燃料にする併合処理施設により、ごみ焼却ゼロ、不燃物以外の埋め立てゼロを実現した。もちろんこれには排出側の町民の意識・協力と、堆肥を受け入れる農家、また人口や土地柄、ごみ量の規模など多くの条件が考えられるのでどこでも同じようには出来ないかもしれない。しかし焼却主流のごみ処理に対し強いヒントを与えよう。
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―武蔵野市桜堤団地の地域内生ごみ処理機設置運営について |
市環境部の原芳治氏から―
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団地建替えという好機を利用し、公団と協力して団地内に生ごみ処理機を設置、最終的には全世帯の生ごみを堆肥化しその堆肥を市内農家が利用、農家はその野菜などを団地内で販売という理想的循環システムを目指している。さらにそのノウハウを生かし市内集合住宅、民間マンションなどにも広げる目標を持っている。政治や行政がやる気になればかなりのことができる。やる気を出させる市民の力も問われる事例に思える。
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―北本市ごみ減量市民団体のリーダーの1人茂木道子氏より― |
台所からの減量活動を全市に広げ、行政とも協力しながら、コンポスト・EMぼかし・家庭用生ごみ処理機などの普及に努力している。前述ごみ内容の解析により生ごみ退治をポイントと定め、全世帯にコンポスト・ごみ処理機設置等を行政に説得中。
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―ごみ処理、資源化の輪に欠かせない民間企業の立場から |
永田紙業(本社川本町)の永田耕太郎氏より―
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印象深かったのは古紙価格下落で行政回収資源ごみの引き取りを拒まれ窮地にたった鎌倉市の事例。市の遊休地を借りて施設の用地取得費を省き、既存業者と協同組合を設立。引き取り価格が低くても安定供給の目途を立てて製紙メーカーへ販売する、こうした総合力を持ったリサイクル企業が出てきたという点である。ごみ処理、資源化も民間の採算性重視の知恵と努力がトータルでの環境負荷を軽くする。行政も私たちももっと留意してよいと思う。
(報告者 伊藤厚氏)
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