生ごみの有効利用と循環型農業の試み(連載第1回)
土淵 昭
1. はじめに
 全国の自治体では、ごみ減量を目的として生ごみ処理容器や、生ごみ処理機に助成金を出して、各家庭で生ごみを処理する事を奨励しているところが多い。
 しかし、生ごみ処理のやり方によっては、焼却するより返って環境負荷が大きくなる場合もある。どのような生ごみ処理の方法が環境上優れているか、定性的ではあるが、事例をお話したい。
 なお、私は、生ごみ処理機で処理して得られた肥料と落ち葉堆肥を使って60坪ばかり家庭菜園を行っており、農薬を使わず、また、ポリマルチを出来るだけ使用しないようにして野菜づくりをして居るので、ささやかな経験ではあるが報告したい。
2. 生ごみ利用の大分類
 生ごみの利用方法には、@飼料として豚や鶏の飼育に使う方法、A醗酵して肥料にする方法、Bメタン醗酵してメタンガスを発生させて燃料にし、同時に出来る液肥は肥料にする方法、C乾燥してペレットにし、燃料にする方法があります。
@の方法は、腐敗していない事が大前提で、大工場の社員食堂、ホテル、学校給食センター、飲食店等から出てくる残飯がありますが、割り箸やプラスチック片などの異物に悩まされるようです。
 魚屋さんの売れ残り、魚市場の売れ残りなどはもっとも良い原料になります。
 ほかに、スーパーやコンビニの消費期限切れ商品や弁当屋の売れ残りなどがありますが、これも包装材やプラスチック片(刺身の横についているビニール片や小さな醤油容器など)が問題になります。
 飼料工場では、これらを原料にして、煮沸殺菌・乾燥して、丁度「ふりかけ」のようにして売り出しています。乾燥は真空乾燥しているので、ただ熱を加えて乾燥するよりも遥かに少ないエネルギーで処理出来るようです。この処理方法が上手く軌道に乗ればエネルギーの使用量も少なく、何よりも品物がそのまま再利用でき、しかも家畜が食べたあとの畜糞がまた肥料として利用出来る、と言うメリットがあります。
最近は魚、肉、鶏などの処理廃棄物が、ペットの餌に加工されているようです。
Aの方法は私が述べようとするメインですので別途述べます。
Bの方法はドイツ、北欧諸国など環境先進国のほか、古くからベトナムや中国の農村で利用されているようです。日本でもいくつかの自治体が試験的に実施していますし、埼玉県では小川町で実施しています。
Cの方法は、乾燥したりペレット加工したりするのにエネルギーがかかる上に、結局燃やすわけですから、最初から燃やす方がずっと経済的にも環境的にも良い、と私は考えています。
 次号からAの方法、循環型農業への活用を述べます。
 


編 集 後 記
  新年明けましておめでとうございます。皆様のご多幸をお祈りいたします。  
アメリカや日本でエタノール車が積極的に推進されそうな気配です。しかし、温暖化の影響か、オーストラリアの大規模な干ばつのためになたねが不作で、相場が高騰しています。世界の平和のために、温暖化をストップさせることは最重要課題のはずですが、今年こそ大きく前進したいですよね。(編集担当 大前万寿美)
 
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