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「古繊維のリサイクル」というテーマを、今回は川上から川下まで業界・市民団体・行政それぞれの取り組み活動を、5人のパネラーに発表していただき、質疑応答討論を交えて、どのようにしたら「古着の90%が焼却・埋め立てされている!」という現状を解決し、適正・効果的なリサイクルシステムを構築できるかについて話し合いました。
第一部ではまず、(社)日本アパレル産業協会松岡信行さんから、アパレル業界も「環境」というキィワードからドイツにおいて70%リサイクルされている現状を調査し、日本においても日本型リサイクルシステムの構築、アパレルを余分に作らない・長く着ていただける商品作り・リユースそしてリサイクル再資源化に向けての取り組みについて発言がありました。また、2003年秋冬から「エコメイト」マークを付けて服を簡単に分別できるように、糸の段階での商品企画など、アパレル・リサイクル・ネットワークについて説明がありました。ファイバーリサイクルネットさいたまの久慈美智子さんから、「古着を捨てないでもう一度生かしたい」との思いから古着の回収活動・学習会見学会・消費生活展の開催・他団体とのネットワークについて発言がありました。活動の 中で感じたことは、安い衣類が安易に捨てられていること・古繊維について情報が少ないこと・行政からも市民に正確な情報を伝えないまま回収していること・メーカー側がリサイクルコストの負担なしに安く大量生産し、リサイクルを考えた商品づくりがされていないことなどが指摘されました。古繊維回収業者(有)石川正利商店の石川利昭さんからは、古繊維リサイクルの現状について発言がありました。
繊維総排出量2076千トンのうち再商品化量247千トン再商品化率11.9%の現実
また昭和初期までは古繊維は日本の有数の輸出産業だったことなど説明がありました。行政側から、まず所沢市環境クリーン部リサイクル推進課の越阪部孝夫さんから、生活クラブ生協の会員有志から始まったファイバーリサイクル回収の現状について説明がありました。平成9年には31トンだった回収実績も、平成10年には157トンになり回収拠点も16箇所から40箇所に増やしましたが、近年リユース・リフォームの観点から回収量は減少しています。「古着フォーラム」の開催や「もったいない市」の開催「所沢リサイクルふれあい館」の開館により常時収集・常設もったいない市の開催など、古着をごみにしない生活に向けての各種事業を行う説明がありました。最後に経済産業省製造産業局繊維課課長補佐の山田剛士さんからは、日本の繊維リサイクルの現状の課題の紹介と、今後の国としての繊維リサイクルの進め方について発言がありました。リデュース・リユース・リサイクルの推進について説明があり、アパレル・羊毛紡績業界からそれぞれの3つのRについてアクションプランを作成し実行してもらう発言がありました。
第二部では、質疑応答と討論が行われました。その中で特に感じたことは、服についての考え方、つまり高くても良い商品を買って大切に長く使って、壊れたところは修繕し、服を無駄にしないこと、そんなライフスタイルが今後必要になってゆくと感じました。
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