〈第1分科会〉
生ごみを発生場所で処理することについて
実例報告と意見交換
◆平成14年度埼玉県下自治体の焼却ごみの内容解析報告
埼玉エコ・リサイクル連絡会 ごみを知ろう委員会 中沢啓子
◆パレスホテルの生ごみ処理について
潟pレスエンタープライズ パレスホテル大宮 施設支配人 内田 章
◆ごみは異なもの味なもの
財)国民公園 保存協会 常務理事 大川孝司
◆ごみを発生場所で処理することへのチャレンジ
北本市ごみ減量等推進市民会議 戸崎紘一

エコ・リサの定例的な研究活動である埼玉県下自治体の焼却ごみの内容解析作業が、最近終了した。解析担当の中沢が結果の資料を参加者全員に渡し説明した。
パレスホテルの生ごみ処理については、同ホテルの生ごみの約50%がホテル内の生ごみ処理機で処理されていること。出来た堆肥は7軒の農家にトン3千円で販売され、その堆肥で育てられた野菜を、ホテルが購入して食材にしている事が、パソコン映像を見ながら説明された。経費はごみ処理を外部に委託していたときより月約5万円安くなっていることがデータで示された。
ごみは異なもの味なものでは、皇居外苑にある「楠公レストラン」に設置した省電力型生ごみ処理機を使ったレストラン残菜の消滅作戦が、幾つかの難局を越えて成功するまでのチャレンジが、ユーモアたっぷりに語られた。ごみなどシェフの仕事ではないと思っていたレストラン従業員が、悪臭の改善に取り組むうちに、芋の切れ端までデザートにしてごみにしない工夫をしたり、料理に使ったハーブをごみ処理機に入れて良い臭いのごみ処理機にしたり、やる気が出てきて皆で取り組んで居るうちに、レストランに来るお客が前年より60%も増えたと言う。この不景気にビックリ! ごみ処理費用は高くついているが、お客が増えたので・・・・
ごみを発生場所で処理することへのチャレンジに、色々な切り口からトライしている北本市ごみ減量等推進市民会議の活動が紹介された。コンポスター、EMぼかし、電動式生ごみ処理機での実験と普及活動。そして今行われている電気を使わない「らくらくゴミケシくん」の16名のモニターの中間報告。3ヶ月前から始まったダンボールを使ったごみ処理の実験。科学的にアプローチして結果を確かめ、普及活動に結び付けていく手法。生ごみ堆肥の使い場所がないと言われて開設した市民農園の数が475区画に達した話。8年間に会員数が155名から620名になったとは。ごみにのめり込み過ぎて『亭主のロマンは女房の不満』とカミサンに叱られたお話も。もっと皆に知らせたい、面白いお話満載の第一分科会でした。
(報告 竹村)
 
〈第2分科会〉
活かせ!市民のフットワーク+行政の堅実性
−その先に確かな循環型社会が−

第2分科会(グリーンコンシューマー委員会)では、埼玉県資源循環推進課と県消費生活支援センターが、埼玉エコ・リサイクル連絡会と協働で行なっている埼玉県エコライフ推進事業や2003年8月当委員会が行った埼玉県内市町村のグリーンコンシューマー担当者へのアンケートの結果を報告、市民団体との協働のあり方を分析。買い物ゲームでグリーンコンシューマー活動の広め方を確認、後半北欧の先進国事情を学習。行政と市民団体の特徴を活かしながら、今後の活動の方策を参加者と共に探りました。
◆ 90市町村のグリーンコンシューマー活動への取り組みアンケート
回答のあった82市町村のうち、把握している環境団体および消費者団体の数を記入いただいた市町村は54。その内、環境団体は147と、消費者団体の118を上回っています。市内に8団体以上ある14市の内8市(狭山・草加・鶴ヶ島・東松山・日高・吉川・蓮田・春日部)は、すでに買い物ガイドが作成されており、市民団体の活動が活発な様子がうかがえます。《買い物ガイド作成》に関して「会議室の提供ができる」と答えた市町村が31、「印刷の協力ができる」が16、「活動の窓口になれる」が6、「助成金の可能性がある」が3などの結果が出ています。
◆ 買い物ゲーム
参加者は、7つのグループに分かれ、洗剤・煎餅とポテトチップスの菓子容器包装・冷蔵庫等8種類の商品について、環境負荷の少ない順を検討、理由を発表。。
◆講演 「ヨーロッパ・北欧に見る環境事情」 国士舘大学政経学部教授 長谷川 三雄
環境教育 ドイツでは、幼稚園の時から一律に全員が同じ遊戯をするのではなく、同じ時間に植栽や木工や日光浴など自分がしたい事をする時間がある。日本のように同じ時間に全員が同じ事を行うような画一的なカリキュラム教育で無く、小さい時から「自分が何をしたいかを自分で考えて行く教育」が行われている。 又、スウェーデンでは、学校教育の中にキチンと『環境教育』の時間が組み込まれており、そのような環境教育は既に40年前頃から行われているので、最初の頃の小学生達は50才代になっており、広く環境教育を受けた人間が社会で多数派を形成している。このような事もヨーロッパや北欧が環境先進国となり得ている要因と考えられる。
リサイクル回収の違い ドイツでは、消費者から容器・包材を要らないと言う申し出があった時は、必ず無料で回収しなければならないと言う法律が存在している。その為にスーパーなどのリサイクル回収するボックスもレジ清算し終わったその場で商品の箱や紙、ビニールなどを分別して回収するボックスが設置されており、不要なものを家まで持ち帰らずに済むようになっている。
(報告 大前・斎藤)
Copyright (c) 2007 埼玉エコ・リサイクル連絡会 All Rights Reserved.